GoogleやOpenAIに潰されたら

更新日:2025/12/24 1:55
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こんにちは、Rimo代表の相川です。

Rimo Advent Calendar 2025の24日目のということで、
今日は、AI時代のスタートアップについて、少し違う視点から話したいと思います。

Googleに勝つ必要はない

「GoogleやMetaが参入してきたら終わりでしょ?」

よく言われます。確かに彼らは強い。でも、考えてみてください。GoogleもMetaも、結局は人間が働いている会社です。神様ではありません。

僕はGoogleにいたので実感があります。大企業は実験的なプロダクトをたくさん出せるわけではない。一つのプロダクトで表現できる「人間との関わり方」は一通りだけです。

ベンチャーの強みは、自分たちの思想を世に問えること。市場全体で1位を取らなくても、特定の人たちにとっての1位になれればいい。実際、僕らは資金調達していないので、自分たちの給料とコストが払えればそれで成立します。

日本的な価値観という武器

海外の大手企業は、当然ながら海外の価値観に最適化されています。

アメリカは「結果が良ければいい」という文化。でも日本は違う。根回し――言い方を変えれば、みんなが気持ちよく進められるように配慮する文化があります。

AIが成果だけをバンバン出しても、日本では受け入れられにくい。こういう細かい文化の差は、意外と大きな差別化ポイントになります。Googleが「根回し機能は工数の無駄」と判断したら、そのAIは作られません。

UXも同じ。日本の感覚に合うかどうかは、画面設計から全部関わってみないとわかりません。

「奪われる」ことの価値

仮にRimoがMetaに完全に駆逐されたとしましょう。

でも、考えてみてください。AI時代、すべての業界で同じことが起こります。医者も、弁護士も、建設業も。エンジニアだって安全ではありません。

だとしたら、一番最初に仕事を奪われた経験には価値があります。

1. ビッグテックに採用される AI音声領域で開発・営業していた実績は希少です。まだ人間が営業する段階では、その経験を持つ人材をMetaやGoogleが欲しがる可能性は十分あります。むしろ給料が上がるかもしれません。

2. 「奪われ芸人」として活躍する 一番最初に全てをAIに奪われた経験は、コンテンツになります。どうやって奪われたか、そこから何を学んだか。これから同じ道を歩む企業へのコンサルティングもできるでしょう。

3. 政府側に入り、社会制度を整える ベーシックインカムや労働政策など、AI時代の社会設計が必要になります。実際に奪われた当事者として、政府機関で制度設計に関わる道もあります。

4. 奪う側になる AIで人の仕事を奪う技術を理解している。その知見を活かして、他社のAI導入をサポートする側に回れます。

5. 次のAI起業をする 何が奪われて、何が奪われないのか。高解像度で理解した上で、次の立ち振る舞いを決められます。一度経験している分、解像度が段違いです。

最後の最後に奪われるより、早いうちに奪われる方がいい。まだ人間が働ける仕事が残っているうちに、次の準備ができるからです。

優秀な経営者は先を読んでいる

OpenAIもMicrosoftもGoogleも、社長や経営層は優秀です。基本的には、自分たちがいろんなものを食い尽くした後どうなるかも考えているはずです。

だからこそ、彼らが来る前に動いておく。変化の最前線にいて、その経験を積んでおく。それが価値になります。

1位を目指さない戦い方

最近、オブシディアンという企業の記事を読みました。ノーション的なメモツールですが、資金調達をしていません。

ローカル保存が基本なので、課金ポイントも限定的。でも、十数人の社員で十分な給与を得ながら、自分たちの思想を体現したプロダクトを作っています。

Rimoも似た考えです。資金調達もしていません。そして一人当たり売上は3,000〜4,000万円。無理に拡大路線を取らなくても、自分たちが支えられる規模で着実に進めば、大きく困ることはありません。

もちろん、0.01%でも大成功する可能性がゼロではない。チャレンジしているからこそ、その可能性は残っています。

勝たなくてもいいし、負けても困らない。 でも、挑戦はしている。この自由さが、調達していない会社の強みです。

一緒に波に乗ろう

「AI業界はリスクが高いから避けよう」――そう考える人もいるでしょう。

でも、僕から見れば避けたように見えて避けられていません
時代は戻らない。だったら、変化を認識して動いている会社にいる方がいい。

Rimoでは今、営業やマーケティング人材を探しています。
「あと2〜3年で、この仕事のやり方が変わるかもしれない」と感じている人。
だからこそ、AIの最前線で、次の働き方を一緒に作っていきたい人。

誰も正解を知らないからこそ、一緒に考えていく価値があると思っています。

AI時代の働き方について、僕はこんなふうに考えています。
興味がある方、ぜひ一緒に波に乗りましょう。

採用も含めて、お問い合わせお待ちしています。

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