今回の活用事例インタビューは、AWA株式会社様です。
同社はサイバーエージェント社とエイベックス社の合弁会社でサブスクリプション型の音楽配信サービス「AWA」を運営しており、今回新機能開発のためのユーザーインタビューの文字起こしツールとしてRimo Voiceを採用頂きました。文字起こしの課題感やRimo Voiceの使用感について、担当の佐川芳孝さんにお話しを伺いました。
目次
AWAのサービスについて
UX調査には、一言一句を再現できる精度の高い文字起こしが必須
スピーディで正確性の高い文字起こしで、コストと工数を削減
AWAのサービスについて
Rimo編集部(以下、Rimo):
まず、AWAのプロダクトやサービスについてと、佐川さんが担当されている業務について教えて下さい。
佐川様(以下、佐川):
AWAは、2015年に日本で初めてローンチされた音楽サブスクリプションサービスです。音楽サブスク市場の特徴として、業界の構造上、実は配信曲数・ラインナップ等中身は各社どこもほぼ同じで、サービスならではの違いを作りにくい傾向があるのですが、その中でAWAは「CGM性※」を強化してきました。ユーザー間の繋がりを強化することで、より多様な音楽との出会いや、より深く音楽を味わう体験を実現しようという狙いです。
AWAはこれまで様々な独自機能を実装してきたのですが、その結果として、有り難いことにヘビーユーザー率・ユーザー満足度は業界1位となっています。今回、Rimoを活用させて頂いたユーザーインタビューも、この「CGM性」強化において非常に重要な新機能「LOUNGE」の開発のための調査として行いました。
※CGM = Consumer Generated Mediaの略で、口コミサイトなど、ユーザーが参加してコンテンツができていくメディアのこと。
私の業務は、コミュニケーション領域全般の企画・ディレクションです。広告出稿はもちろん、PR施策から内部のコンテンツづくり、そしてそれらの精度向上の為のユーザー調査まで、コミュニケーション領域に紐づくものは幅広く担当しています。
UX調査には、一言一句を再現できる精度の高い文字起こしが必須
Rimo:
AWAさんでは、新機能開発で行われているオンラインでのユーザーヒアリング時の音声の文字起こしにRimo Voiceを活用頂いたと伺いましたが、具体的にどのような活用をされていたのでしょうか?
佐川:
まず、我々はUXリサーチというものを行っています。ユーザー様の体験を向上させるため、アプリ内のログデータからは解き明かせないインサイトを知るために行うもので、ユーザー様との自然な会話の中を通して、分析・考察するという調査です。
例えば、ユーザーがその機能を20時に使うことが多いのは分かっても、それが自由時間のリラックスタイムとしての利用なのか、作業しながらの片手間なのかは、ヒアリングしてみないと分かりません。データからは見えない部分をヒアリングから明らかにしていくことが調査の目的になります。
調査はZOOMで録画しながら90分ほどのインタビューを行います。手元でノートにメモを取りながらユーザーの話しを聞くのですが、インタビュー終了後インタビューの録音データをRimoにアップロードし、多少の修正は行いますが、ユーザーが話したそのままの書き起こしをまず作ります。文字起こしした内容を「生データ」としてシェア機能を使ってメンバーに共有し、その後の分析のエビデンスに役立てています。
その「生データ」をGoogleドキュメントに貼り付け、「コメント」機能で会話で出てきたフレーズに注釈を追記する形で、分析・考察を付加しています。その後は(会話から引き出したユーザー体験は時系列などバラバラなので)Rimoでの書き起こしデータを切り貼りして順番を並び替え、分析したりチームへの報告のために簡略化・図解化したりしています。
スピーディで正確性の高い文字起こしで、コストと工数を削減
Rimo:
これまでの文字起こしでは、どういった点が課題だったのでしょうか?
佐川:
これまでの文字起こしでは、インタビューのZOOMに、インタビュワーとユーザー様に加えて、議事録要員を一人追加する形で対応していました。しかし、UXリサーチという調査の特性上、ユーザーが漏らした言葉の一言一句からインサイトが垣間見えることもあるので、人力でその場で書く議事録だと、そのような”言葉尻”が省かれたものになってしまうので、インタビューの意義が半減してしまうのが大きな課題でした。
また、30件以上のインタビュー文字起こしを、一言一句再現する精度で外注するとコストがかなり上がってしまい(*) 想定の予算を超えるのと、納品までの時間が長くスピード感が落ちるので、人力サービスへの外注はしていませんでした。
社内で文字起こしを行う事も考えましたが、ICレコーダーを聞きながらの文字起こしは、あまりにも作業効率が悪く、DX推進の観点からも選択肢からは外していました。
(*)編集部注:人力の文字起こしの費用感の参考として、「議会」の文字起こし作業の平均的な単価は、1時間の音声の文字起こしで1.7万円〜2.4万円ほどの費用となっている。(財務省の平成28年度の報告書より)
事業者によっては、より安い時間単価の8,000円程度のところも存在するが、納品に1週間以上かかる。
Rimo:
過去に、文字起こしのサービスを利用された経験はありましたか?
佐川:
他社のAI文字起こしの利用を検討したことがあります。しかし試しにやってみたら、精度がかなり低く、修正する手間を考えると、ベネフィットをあまり感じなかったので、実際のインタビューの文字起こしに用いたことはありません。
Rimo:
Rimo Voiceを活用することで、業務にどのようなメリットがありましたか?
佐川:
UXリサーチの、分析考察の精度が格段に上がったと思います。弊社は少数精鋭のスタートアップのため、メンバーの稼働リソースの管理にはかなり気を配っていることもあり、レコーダー利用による文字起こし等の時間がかかる手法は元々、採用していませんでした。
議事録を作成するメンバーにインタビューに同席してもらい議事録を作成することで、メンバーのリソースは守っていたものの、結果として会話データ記録の精度が一部犠牲になっていました。
ですが、「Rimo Voice」を使うことで、メンバーの稼働を犠牲にせずインタビューから文字起こしファイルの完成までのリードタイムをかなり短縮することが出来るようになりました。ファイルのアップロードで高い精度の文字起こしが即時完成するため、その後の議論を深めることにも繋がり、とても有り難いです。
◎ 編集部からのコメント
文字起こし業務を行うメンバーの稼働リソースの管理については、頭を悩ませていらっしゃる企業様が多く、人件費や作業工数を減らしたいというご相談を多く頂きます。同社の例では、そういったリソース面の工数削減につながった点に加えて、ユーザーの感情を意味する言葉までしっかりと素早く素起こしすることによって、プロダクトの新機能開発をサポートさせて頂くことができました。引き続き、ユーザーヒアリングを含めた様々な音声の文字起こしに活用頂きたいと思います。
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最終更新日: 2024 / 7 / 9
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