ベンチャーで失敗する人は優秀すぎる人!?

更新日:2025/12/10 10:00
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Rimo Anvent Calendar 2025 Day5を担当します、前野です。

株式会社キープレイヤーズ・高野さんのSNS投稿を拝見し、共感するポイントが多くありました。
その内容を起点に、現在私がセールス部門を見ている立場として、

「ベンチャーに責任者クラスで入社する人が成功するのはどんな人か?」
「逆に、どんな人が失敗してしまうのか?」

についてまとめてみます。

優秀なのにベンチャーで苦戦する人の共通点


結論から言うと、ベンチャーで失敗する責任者の共通点は、

“優秀すぎる”こと

です。

大企業で高く評価されてきた責任者像は、こんなタイプでしょう。

  • 事業部長として完璧な実績

  • 現場から絶大な信頼

  • 数字で語れる成果が豊富

  • ロジカルで、説明も上手

  • 「できる人」として社内で評価されている

「優秀な人」として申し分のない責任者です。
 しかし、その「優秀な人」はベンチャーが欲している人材に必ずしも当てはまるとは言えません。

なぜでしょうか? 

ベンチャーが本当に欲しいのは「完璧な実行者」ではない

ベンチャーが本当に求めているのは、

 「完璧な実行者」じゃなく、「不完全でも一緒に創る共創者」になれる人

です。

この差が埋まらないことで、優秀な人ほど早期離脱してしまいます。


具体例を挙げてみます。

ケースA:完璧主義 × 大企業出身者がハマる落とし穴

前職:上場企業 事業責任者
 実績:

  • 5年連続で目標達成率110%超

  • 部下50名の完璧なマネジメント

  • 業務フロー完全に標準化

  • ミスほぼゼロのオペレーション

完璧そのものです。

しかし、ベンチャーに責任者として入社後...

上司:「新規事業、こういう方向でやってみたい」
 Aさん:「まず市場調査して、競合分析して、ROI試算して…」
 上司:「いや、まずやってみようよ」
 Aさん:「でも、リスクが…」
上司:「採用をもっと積極的にやっていきたい」
 Aさん:「今の体制を固めてから段階的に…」
 上司:「スピード感が…」

結果、半年で退職。

Aさんの何が問題なのでしょうか?
それは、優秀すぎたんです。

問題は能力不足ではなく、

大企業で完璧な仕事をする能力が高すぎて、ベンチャーの

「不完全な環境でも前に進む」ことに適応できなかったこと

です。

ケースB:失敗経験がある責任者は強い

前職:中堅企業 事業責任者
実績:

  • 目標達成率は80〜120%とバラつきあり

  • 新規事業で2回失敗経験あり

  • でも3つ目で大成功

  • 完璧主義ではなく、「走りながら考える」タイプ

一見、Aさんより見劣りします。

ベンチャーに責任者として入社後...

上司:「新規事業、こういう方向でやってみたい」
 Bさん:「いいですね。まず小さくテストしましょう。失敗しても取り返せます」
上司:「採用をもっと積極的にやっていきたい」
 Bさん:「わかりました。同時に採用後の受け入れ体制も作ります」

結果、1年後で
 ・Bさんは上司からも会社のみんなからも絶大な信頼
 ・組織も急成長

AさんとBさんの違いは明確です。

Bさんは“失敗耐性”がある。だから不完全を受け入れられる。

Bさんは「100点じゃなくても、60点で前に進む」この感覚を持っていたんです。

ケースC:正しいことを"正しく"やりすぎて失敗するパターン

入社後すぐに業務プロセスを全て見直し、

  • KPIダッシュボードを完璧に構築

  • 採用基準を厳格化

  • オペレーションを標準化

一見素晴らしい取り組みですが、
組織の成熟度に合っていない“最適化”は、現場に負担を生むことがあります。
結果「やりにくい」「前の方が良かった」という不満が出てきます。

Cさんは現場の感覚が分かっていないんです。
 ただ、Cさんはこれが正しいやり方だと思っている…。
結果的に、離職者が増加するなど良くない結果になってしまう。何が問題だったのか? Cさんは、正しい反面、組織の成熟度と合ってなかった。
ベンチャーに必要なのは

“「今、この組織に必要なレベルの仕組み」”

 完璧じゃなくていい。60点でも今より良ければOK。
 そして、組織の成長と共に進化させる。

ケースD:「自分がいないと回らない組織」を作ってしまう

  • 営業責任者として、全てを自分で回す

  • 細かいオペレーションも自分が管理


    結果、

  • 組織が育たない

  • 本人が1週間休んだら全てストップ

  • 依存の組織になる

営業責任者の仕事は自分が頑張ることじゃない。

“自分がいなくても回る仕組みを作ること”

です。

そのためには、

  • 完璧じゃなくても、人に任せる

  • 失敗を許容する

  • 仕組みで回す構造を作る

しかし「優秀すぎる人」は、これが苦手です。
 自分でやった方が早い。正確。安心。

 でも、それをやり続けると、組織は成長しません。

ベンチャーで成功する責任者の特徴

  • 完璧主義を手放せる

  • 失敗から学べる

  • 不完全を受け入れられる

  • 会社のメンバー全員と対等に議論できる

  • 組織の成長段階を理解できる

まとめ:ベンチャーで成功するのは「優秀な人」ではなく「柔軟な人」

必ずしも「完璧な実績」は必要ありません。
むしろ、失敗経験がある人の方がベンチャーで成功することが多い気がします。

なぜなら、「不完全でも前に進む」感覚を体で理解しているからです。

「完璧な実績」を持っていて「評価されている」なら、逆に注意が必要かもしれません。

ベンチャーで成功するために必要なのは、

"不完全でも前に進める柔軟性"こそが、ベンチャー責任者の成功要因

だと強く感じます。 

Rimoで挑戦してみたい人の応募待ってます。

https://jobs.rimo.app/

— 前野 勇二 / Rimo合同会社 営業部長


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