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Google OpalでSEO記事制作は自動化できる?3つのワークフローを組んで検証!

こんにちは!Rimo合同会社でコンテンツマーケティングを担当している金城です。
今回は、ディレクションを担当しているメディアのクライアントから「Google OpalでSEO記事制作のワークフローが組めないか試してみてほしい」と依頼をもらったので、実際に触ってみた検証結果をお届けします。
Google Opalで何ができる?

Google Opalは、Google Labsが提供するノーコードツールです。プログラミングの知識がなくても、日常的に使う言葉で指示を出すだけでミニアプリや業務を自動化するワークフローを簡単に構築できます。
生成されたワークフローは「入力」「AI処理」「出力」の役割を持つカードが線でつながった形で表示され、ドラッグ&ドロップで並べ替えたりプロンプトを書き換えたりといったカスタマイズが直感的にできます。
▼自然言語で指示すると、ワークフローが自動生成される

他のツールとの違い
近いツールとして挙げられるのは、Claude Code・Antigravityあたりです。これらは自分でコードを書いて実行したり、ブラウザを操作して情報を取得したりと、自律的に動けるエージェント寄りのツール。
複雑な作業を任せられる反面、使いこなすにはある程度の慣れが必要です。
一方のOpalは、GUIでワークフローを組んでそのまま走らせるシンプルなタイプ。
コード実行やブラウザ操作のような自律的な動きはできない代わりに、ノーコードで手早く立ち上げられる手軽さが魅力です。
SEO記事制作時の課題
検証に入る前に、今感じているSEO記事制作の課題を少しだけ共有させてください。
一つ目は、工程の多さです。構成を1本作るまでに、以下のような工程が発生しています。
キーワードごとのスプレッドシート準備
シチュエーション設計
検索ニーズ分析
AI Overviewの確認
検索意図の深掘り
サジェスト収集
上位10記事分析
Yahoo!知恵袋やX・YouTubeの分析
ここまでやって、ようやく構成のたたき台に取りかかれる状態になります。
しかも各工程で使うAIがバラバラで、Claude・Gemini・ChatGPT・NotebookLMを行ったり来たり。
ツールを切り替えるたびに結果をメモに貼り付ける転記が発生し、出力待ちの時間も積み重なって、気づけば構成作成より「AIを操縦する時間」のほうが長くなっていることもありました。
二つ目は、執筆後のファクトチェックと推敲にかかる作業です。AIに本文を書いてもらっても、数字や固有名詞の確認、論理破綻のチェック、推敲作業が必ず残ります。
結局は一次ソースを自分で開いて該当箇所を探しに行くことが多く、ここに時間と集中力を持っていかれます。
今回Opalで検証したいこと
これらの課題がOpalで解消できるかを軸に、今回は3つの検証を行いました。
1つ目は、構成・競合調査の工程をOpal1本にまとめられるかの検証。
2つ目は、本文執筆とチェック工程を一気通貫でやってくれるかの検証です。
3つ目は追加検証として、複数のYouTube動画からWeb記事にはない差別化コンテンツを生成できるかも試してみました。
前置きが長くなりましたが、ここから実際に試した結果を紹介していきます。
実証①検索意図の分析から構成のたたき台作成まで自動化
1回目:10工程をまるごと依頼してみた → 評価×
最初は、普段自分がSEO記事制作でやっている工程を丸ごとOpalに投げてみることにしました。依頼した内容は以下の10工程です。
ペルソナのシチュエーション分析
検索ニーズ・ペルソナ分析
AIによる概要の取得
検索意図の深掘り
サジェスト・Q&A取得
一次情報の調査
競合10記事分析
SNS・ニュース分析
YouTube分析
構成案作成
この指示をOpalに渡すと、数十秒で以下のようなワークフローを構築してくれました。
▼Opalが生成した10工程のワークフロー

ノード(ワークフローの1つ一つの処理ブロックのこと)が20個近く並んで線で繋がっていて、見た目はかなり本格的。「これはいけるかも」と期待しながら、右側のプレビュー画面でキーワードを入力して実行ボタンを押しました。
……が、結果は以下のとおり。
▼実行結果:エラー

何度かノードの構成を修正したり、プロンプトを調整したりして再実行してみたのですが、工程数が多すぎるのか、途中のどこかで必ず止まってしまいました。
複雑な操作や工程の多いワークフローはOpalにとってまだハードルが高い印象です。
2回目:工程を5つに絞り直した → 評価〇
10工程を一気に任せるのは無理だと分かったので「最低限これだけあれば構成のたたき台にはなる!」という5工程に絞って再チャレンジしました。
検索ニーズとペルソナ設計
検索意図の深掘り
AIによる概要の確認
サジェスト・関連質問の取得
構成案作成
この内容で再度依頼したところ、今度はシンプルな3ノードのワークフローが生成されました。
▼再依頼で生成されたワークフロー

さっそく「Genspark とは」を入力して実行すると、今度は止まらず、約2分でレポートが出力されました。
▼出力されたレポート



ターゲットユーザーから検索意図、構成まで一通りの項目が埋まった状態で出てきます。出力形式もGoogleドキュメントやGoogleスライドから選べる仕様になっていました。
▼ドキュメントによる出力結果

良かった点は、約2分で構成のたたき台まで到達してくれたこと。普段の自分の作業だと、ここに到達するまでに最低でも30分〜1時間は使っているので、スピード感は段違いです。検索ニーズについてもある程度は捉えてくれていて、ドキュメントとして読めば悪くない内容でした。
物足りなかった点は、構成案のクオリティです。ネット上で拾えるありきたりな見出しを整理しているだけで、差別化ポイントは考慮されていません。
結論としては、シンプルなタスクに絞れば構成のたたき台までは作ってくれるけれど、検索上位を狙える質の構成案にはならない、という印象でした。
実証②本文執筆とファクトチェックを同時に実行
続いて2つ目の実験です。
実験①での反省を踏まえて、今回は最初からシンプルな構成にしました。欲張って工程を詰め込むとまた途中でエラーになるのが目に見えていたので、必要最小限の流れに絞っています。
▼Opalに渡した執筆ルール


ポイントは、ファクトチェックと推敲を本文執筆の後工程として同じワークフローに組み込んだことです。通常であれば別のAIに投げ直したり、自分で目視確認したりする部分を、Opalの中で一気通貫させたい、という狙いでした。
▼ワークフロー画面

実行結果と所感 → 評価〇
構成案を入力して実行すると、こちらは途中で止まることなく最後まで走りきってくれました。
▼レポートの出力結果

▼ファクトチェック&推敲結果


出力されたレポートは、本文・ファクトチェック結果・推敲チェック結果が同じレポート内にまとめて表示される形になっていました。
別々のドキュメントに分かれず1箇所で完結するのは、あとから確認する側としてはありがたい仕様です。
しかし、まず本文の内容がやや大げさで「革新的」「圧倒的」といった誇張気味の表現が目立ちました。SEO記事としてそのまま使うには細かい修正が必要なレベルです。
そしていちばん期待していたファクトチェックについても、動きを見ていると、Opalが自律的に一次ソース(公式サイトのPDFや統計データ)を読みに行って該当箇所を特定してくれる、というところまでは到達していませんでした。
記事中の記述に対して「ここは裏取りが必要」というフラグは立ててくれるものの、結局そのフラグを元に自分で調べに行く作業は残ります。
推敲についても一般的な言い回しの指摘にとどまっていて、論理展開の破綻を見抜くような踏み込んだチェックは難しい印象でした。
執筆とチェックを1本化するという目的自体はクリアしたものの、チェックの質が人間の確認を代替できるレベルには届いていない、というのが正直な感想です。
【その他】YouTube動画を文字起こし・記事化
実験を進めながらふと思いついたのが「独自性や差別化の切り口をYouTubeから拾ってこられないか?」という発想でした。
Web上の情報を組み合わせても上位記事の焼き直しになってしまいますが、YouTubeにはテキストには落ちていない実演や話者の実体験といった一次情報が眠っています。
これを記事化できれば差別化素材を手早く集められるのでは、と思い立って急遽3つ目の実験として追加しました。
組んだワークフロー
今回は複数のYouTube URLを読み込ませて1本の記事に統合するワークフローを組みました。
1動画から1記事を作るだけだと差別化素材を集めるには物足りないので、複数の動画を横断的に分析して独自情報を抽出する形にしています。
複数動画の文字起こし
動画ごとの要約(主張・独自の知見を抽出)
情報の統合と差別化ポイント抽出
タイトル・構成案の生成
本文執筆
▼ワークフロー

実行結果と所感 → 評価△
「Genspark」関連のYouTube動画を複数入れて実行したところ、出力されたのは「圧倒的なスピードを生む『80点主義』の仕事術」というテーマの記事です。
▼出力結果

動画から拾った情報が記事の骨格になっているのは分かりますし、ゼロから書き起こすのに比べれば叩き台としては機能するレベルでした。
ただ、読んでみると内容が若干抽象的で、Web記事に書いてあることとそこまで変わらない印象があります。
期待していた「動画でしか見られない実演」「話者の失敗談」のような一次情報は拾いきれておらず、差別化ポイントとして機能するかは微妙なラインです。
結論:Google Opalはシンプルな操作の自動化には使えるが、本格的なSEO記事制作にはまだ物足りない
今回3つのワークフローを試してみた結果、率直な感想としては「期待していたほどではなかった」というのが正直なところです。
最大のネックだったのは、複雑なワークフローを組むと途中で止まること。工程を詰め込みすぎるとうまく動かず、5工程に絞れば動くものの「結局やりたかったこと全部は任せられない」というジレンマに陥ってしまいます。
もう1つ気になったのが、膨大なテキストデータを読み込ませながら書かせるのが苦手な点です。
ChatGPTのGPTsやClaudeのプロジェクト機能なら、細かいルールや大量の参考資料を事前に読み込ませた上で執筆してもらえますが、Opalで同じことをやろうとすると止まったり、そもそも参考資料をうまく読み込めなかったりします。
出力されるコンテンツの質も、検索意図を深く読み込んで差別化された記事を作るという観点ではまだまだという印象でした。
ネットにある情報を無難にまとめたレベルで「誰に向けて・どんな切り口で・どこまで噛み砕いて解説するか」といった設計までは踏み込んでくれません。
検索上位を狙ったり、CVにつながる記事を作ったりするには物足りない印象です。
どんな人にオススメか
とはいえOpalが全くダメかというとそうではなく、使いどころを見極めれば十分便利です。
簡単なブログ記事のたたき台を素早く作りたい人 | 2分で構成案+本文のドラフトまで出してくれるスピード感は魅力 |
Googleツールで完結させたい人 | Geminiや各種Google製AIがそのまま使え、APIキーの設定も不要 |
Opalはまだリリースされて日の浅い実験的なツールなので、今後のアップデートで複雑なワークフロー対応や外部操作機能が強化されれば、評価は大きく変わる可能性もあります。そのときにまた再検証してみようと思います。
会議やインタビューの内容をそのまま記事化するなら「Rimo Actions」
Opalを試してみて感じたのは、AIに任せたつもりでも、結局は人間が手を動かす範囲が残ってしまうということでした。
ワークフローを設計し直したり、エラーが出れば工程を削ったり、参考資料が読み込めなければ別の手段を探したりと、AIに任せるまでの調整作業がかなり多い印象です。
こうした人の手間を最小限にするアプローチとして弊社が提供しているのが「Rimo Actions」です。
Rimo Actionsは、AI議事録ツール「Rimo Voice」で作成した議事録をもとに、AIが会議後のタスクを自動抽出し、デザイン・図表・文書・メールなどの成果物の生成まで自動実行する機能です。
各タスクに対する実行計画はAIが立案・提案してくれるため、ユーザーがやることは内容を確認して実行ボタンを押すだけ。プロンプトを書いたり、ワークフローを組んだりする必要がありません。
例えば、こんな使い方ができます。
やりたいこと | Rimo Actionsでできること |
インタビュー音源や企画会議から記事を書きたい | Rimo Voiceで文字起こしした議事録をもとに、AIが記事化するタスクを自動抽出。実行ボタンを押すだけで、構成案から本文の下書きまで一気に作成できる |
会議で出てきた情報をリサーチしたい | Web検索が可能なため、会議で触れられた競合情報や統計データなどをAI自身が収集して、成果物に反映してくれる |
無料プランも利用できますので、気になる方はRimo Actionsのページも覗いてみてください。
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