「生成AIの活用事例を知って、業務で活かすためのヒントを得たい」
「生成AIにはどのような使い方があるのかを知りたい」
昨今、ビジネスシーンでも利用される生成AIについて、どのように活用すれば良いかわからず、他社の活用事例を知りたいと思っていませんか?
そこで本記事では、業種ごとにわけて生成AIの活用事例32選を紹介します。
活用事例から学べる使いこなす方法や生成AIの活用を成功させるための流れについても紹介するため、業務効率化や生産性向上などに役立てたい方は、ぜひ最後までお読みください。
本記事を読み、他社の生成AI活用事例を深く知り、業務で使いこなす際の参考にしましょう。
生成AIとは?ビジネスへの活用事例は増加傾向
生成AIとは、大量のデータから学習したパターンをもとに、自ら新しいテキストや画像、動画などのコンテンツを生み出す人工知能です。従来のAIでは、定められた手順に沿って自動化する機能を有していました。それに対し、生成AIは与えられたデータから独自に法則性を見出し、テキストや画像、音声、動画など、多様なコンテンツを生成できます。
そのため、ユーザーは文章作成やプログラミングなどに関する専門的なスキルがなくても、新しいコンテンツを手軽に作り出せるようになりました。指示を与えるだけで、自動的にクオリティの高い成果物を得られるのです。こうした利点から、生成AIはビジネスパーソンの間でも急速に浸透しています。
活用される理由
生成AIがビジネスシーンで活用される理由は、質問に対する回答の精度が高まっている点です。膨大なデータから得た知見をもとに、ユーザーの問いかけに対してより的確で迅速な回答を出力できます。つまり、ビジネスパーソンが求める情報をスピーディーに入手できるわけです。
さらに、生成AIは企業内のさまざまな業務プロセスを大幅に効率化できます。例えば、下記のような幅広い用途で活用が可能です。
Eメールの文面作成
資料のアウトライン出し
広告デザインの制作
社内データの分析など
人的リソースが限られる企業にとっても、生成AIの導入は業務の省力化や生産性向上に直結するでしょう。
このように、生成AIは質問応答の精度向上と業務の効率化という2つの理由により、求められています。
【業種別一覧表】生成AIのビジネス活用事例
本記事で紹介する業種別の生成AIのビジネス活用事例を一覧表にまとめました。
次項で、生成AIの活用方法や成果を詳しく解説するので参考にしてみてください。
【IT・Web業界】生成AIのビジネス活用事例4選
IT・Web業界における生成AIのビジネス活用事例を4つ紹介します。
以下の項で詳しく解説するため、参考にしてみてください。
1.AIアシスタントで購買促進機能を提供|株式会社メルカリ
出典:https://about.mercari.com/press/news/articles/20231017_mercariaiassist/
株式会社メルカリは「メルカリ」上で、生成AIと大規模言語モデル(LLM)を活用したAIアシスタント機能「メルカリAIアシスト」の提供を2023年10月17日から開始しました。出品や購入などのさまざまな場面で購買行動を促す機能です。
一定期間売れ残っている出品商品の情報をAIが分析し、売れやすくなるよう商品名や商品説明文の改善提案を自動で行ってくれます。提案内容は、商品サイズや購入時価格など追記すべき情報だけでなく、おすすめの商品名までが対象です。
これにより、出品者の手間が省かれつつ、商品の購買行動が促進されるでしょう。将来的には、購入や出品をサポートする機能など、生成AIとLLMを活用したさまざまな機能を拡充していく予定です。
2.広告文章作成への活用で社内の人手不足を解消|株式会社イーエムネットジャパン
出典:https://japan-ai.co.jp/news/casestudy/2024/07/240716dj/?cats_not_organic=true
株式会社イーエムネットジャパンは、インターネット広告を中心としたデジタルマーケティング支援を行う会社です。顧客企業のマーケティング課題を解決するため、SNSアカウント運用やコンテンツマーケティングなど、多岐にわたるサービスを提供しています。
近年、マーケティング手法の多様化が加速し、担当者一人あたりの業務範囲が拡大しました。さらに、社内のデザイナーの退職により、社内のクリエイティブ制作リソースが不足するという課題に直面していました。
そこで、生成AIを活用したクリエイティブ制作を行っています。GoogleやYahoo!のリスティング広告で使用する広告文の作成や、ターゲットペルソナの作成に生成AIを導入しました。「人間が作った広告文」と「AIが作った広告文」を同時に入稿してA/Bテストを行い、インプレッション数やクリック数、コンバージョン数への影響を検証しています。
これにより、人手不足の解消と業務効率化を同時に実現しつつあります。
3.文章・資料作成などの業務への活用で2万時間以上の業務時間を創出|株式会社LIFULL(ライフル)
出典:https://lifull.com/news/32171/
株式会社LIFULLは、経済産業省が定めるDX認定事業者として、2023年8月から自社内における生成AIの活用を推進してきました。
生成AIの社内活用を促進するため、社内用のツールを構築し、機密情報保護に配慮しながら、社内で起こる疑問点を解決できるようにしています。加えて、部門ごとに31名の生成AI活用推進リーダーを置き、網羅的な利用促進を図っています。
LIFULL単体従業員649名を対象とした調査によると、71.8%にあたる466名が「生成AIを活用して業務効率化できている」と回答しました。特に「文章・資料の作成/編集/添削」での活用が最も多く、6割近くの従業員が生成AIを利用しています。
さらに、従業員の活用度を定期的に診断し、活用度の低い従業員にはサポートプログラムを提供しました。一方、活用度の高い従業員は表彰して、優良事例の共有とモチベーション向上につなげています。
その結果、2023年10月から2024年3月までの半年間で、20,732時間もの業務時間の創出に成功しました。
4.広告クリエイティブの制作を自動化|株式会社サイバーエージェント
出典:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=29572
株式会社サイバーエージェントは、デジタル広告事業において、生成AIを活用した広告クリエイティブの自動生成機能を開発しました。従来、商品画像の撮影には多くの時間と費用を要していましたが、あらゆるシチュエーションと商品画像の組み合わせの自動生成が可能になっています。
生成AIを活用することで、撮影に必要な機材やセット、ロケーションを用意せずに、高品質な商品画像を効率的に制作できました。
また、生成した商品画像と効果予測AIを組み合わせることで、より広告効果の高いバナーの制作を大幅に効率化できると期待されています。
【金融・保険業界】生成AIのビジネス活用事例5選
金融・保険業界における生成AIのビジネス活用事例を5つ紹介します。
事務作業や問い合わせ対応に役立つ生成AIの活用事例を解説します。
1.生成AIの活用で事務手続きの業務効率化|株式会社みずほフィナンシャルグループ
出典:https://www.mizuho-fg.co.jp/dx/articles/2312-generative-ai/index.html
株式会社みずほフィナンシャルグループでは、DXの一環として、生成AIを活用した業務効率化に取り組んでいます。特に、多大な時間とリソースを要している「事務手続き照会」と「与信稟議作成」の2つの業務に注力しています。
「事務手続き照会」では、生成AIと社内情報を連携したAIチャットを導入し、照会者の質問意図を理解した回答内容が行われるかを検証しています。
「与信稟議作成」については、ワンクリックで稟議資料のドラフトを自動作成できる「稟議作成サポートAI」を開発しました。それにより、1件あたり平均1~2時間程度を要する所要時間を約10分に短縮できる効果を見込んでいます。
2.AIチャットボットの導入で社内問い合わせを削減|SBIホールディングス株式会社
SBIホールディングス株式会社は、社内向けの生成AIチャットボットを開発し、運用を開始しました。社内ドキュメントなどを利用してより正確な回答を提供するため、ノーコード開発による短期間での開発と導入を実現しています。
例えば、社員が社内の事務規程などをチャットボットに尋ねると回答が返ってくるため、担当部署への問い合わせ件数が削減可能です。そのほか、コールセンター部門では、オペレーターが顧客からの問い合わせ内容をチャットボットに尋ねると、より迅速かつ正確な回答を提供できるように支援されています。
3.自動架電による入金案内で100人分のオペレーター業務を効率化|株式会社クレディセゾン
出典:https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/credit-saison/
株式会社クレディセゾンは、基幹周辺システムのクラウド化を進めています。そのなかでも、Amazon Connectを活用した自動架電システムを構築しました。
今までは、オペレーターが直接電話をかけて入金督促を行っていましたが、人力では限界がありました。そこで、自動架電と自動音声で入金を促すシステムを開発しています。
その結果、月間20万件の自動架電が可能になり、オペレーター100人分の工数に相当する生産性向上を実現しています。
4.事故対応時に生成AIの文章要約技術を活用|三井住友海上火災保険株式会社
出典:https://www.ms-ins.com/news/fy2024/pdf/0527_1.pdf
三井住友海上火災保険株式会社は、日本電気株式会社(NEC)と共同で、事故対応業務における顧客との通話内容を自動でテキスト化し、生成AIにより要約するシステムを開発しました。
本システムでは、NECの音声認識技術を活用して高精度なテキストを作成します。また、テキスト化された通話内容を即座に要約する機能も有しています。
担当者は一から通話内容を要約せずに、内容を確認したうえで、損害サービスシステムに登録可能です。これにより、顧客対応を充実させつつ、事故対応の品質を高められます。
2024年内に全国の保険金お支払センターでの利用開始を目指しています。
5.問い合わせに対する回答草案を自動生成|三井住友カード株式会社
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000506.000032321.html
三井住友カード株式会社は、株式会社ELYZAと共同で、コンタクトセンターにおける生成AIの本番利用を開始しています。今までは、月間約50万件を超えるお問い合わせが寄せられており、対応品質と対応可能件数の向上が急務となっていました。
そこで検索拡張生成(RAG)技術を用いて、顧客からの問い合わせに対する回答草案を自動で生成する機能を活用しています。導入することで、オペレーターの応対スピードの向上とお問い合わせチャネルの強化を実現しました。
生成AIの導入により、顧客からのお問い合わせ対応にかかる時間が最大で60%程度短縮さ
【製造業界】生成AIのビジネス活用事例3選
製造業界における生成AIのビジネス活用事例を3つ紹介します。
製品の製造に関わる生成AIの活用方法を詳しく学べるため、参考にしてみてください。
1.電気シェーバーの新構造のモーター設計に活用|パナソニック ホールディングス株式会社
出典:https://holdings.panasonic/jp/corporate/about.html
パナソニック ホールディングス株式会社では、電動シェーバー「LAMDASH(ラムダッシュ)」シリーズの次期商品に、AI(人工知能)がゼロベースで考案した新構造のモーターの採用を検討中です。
今までは、モーターなどの部品にAIを適用した事例がなかったですが、ゼロベースでモーターの構造を考案するAI設計手法の開発に取り組みました。
AIが構造を設計して性能をシミュレーションし、結果をもとに構造を改善するプロセスを自動で繰り返すシステムを構築しています。人が進化する過程を模倣した「進化的なアルゴリズム」を自社開発し、活用しました。
その結果、熟練技術者が設計をしたモーターと比較して、実測値で出力が15%高いという成果を得ています。濃いひげでも一発でそれることを特徴として、商品に採用されることが期待されます。
2.自然言語指示によるロボットの制御|オムロンサイニックエックス株式会社
出典:https://www.omron.com/jp/ja/
オムロンサイニックエックス株式会社は、京都大学や東京工業大学、奈良先端科学技術大学院大学と共同で、自然言語指示によるロボット制御によって多様な作業を可能にする研究プロジェクトを開始しました。
本プロジェクトでは、言葉による指示から、ロボットが作業に必要な動作の一覧を生成するアルゴリズム開発を行います。また、生成された動作を人と身体性が異なるロボットの動作に自動で変換・制御する技術の構築も目指します。
具体的には、画像認識と自然言語処理を組み合わせ、道具の使い方を学習した動作モデルの生成などを行いました。また、人が行う複数の作業動画から道具の使い方を学習し、ロボットアームの動作モデルの生成を目指します。
研究を進めることで、人が言葉で指示をするだけでロボットが自動的に取るべき動作を理解でき、作業を遂行できるようになるでしょう。
3.生成AIによるカイゼンノウハウのアドバイス|旭鉄工株式会社
出典:https://www.asahi-tekko.co.jp/
旭鉄工株式会社は、自動車部品の製造を行う企業です。製造現場のカイゼンを簡単にする取り組みを行っています。
具体的には、ChatGPTを活用してカイゼンのアイデアを取り出しやすくする取り組みとして、生成AIにノウハウ集を共有しました。それにより、現場の課題や状況を入力すると、カイゼンのアドバイスを得られるようになっています。
例えば「シンプルな電力削減事例をわかりやすく教えてください」と聞くと、膨大なデータの中から「設備」「狙い」「内容」などを教えてくれます。
これまで蓄積してきたデータを使い、ノウハウを活かせる良い事例です。
【建設業界】生成AIのビジネス活用事例3選
建設業界における生成AIの活用事例を3つ紹介します。
社内での業務効率化や画像生成に使える活用方法を詳しく解説します。
1.AIヘルプデスクの活用で18,000人の問い合わせの一元化| 大和ハウス
出典:https://www.daiwahouse.co.jp/index.html?page=from_header
大和ハウス工業株式会社は、約18,000人の従業員からの人事関連の問い合わせを一元的に管理するために「AI ヘルプデスク for Microsoft Teams」を導入しました。
従来は全国65か所の事業所総務担当者や人事部が問い合わせを引き受けていました。しかし、担当者の数が限られているなかで、従業員との相談の時間を確保するのが課題でした。
そこでAIヘルプデスクを導入し、Microsoft Teams上にバーチャルな問い合わせ受付窓口と管理機能を搭載しました。それにより、担当への取り次ぎや対応状況の管理が可能になっています。
また、蓄積された対話データをナレッジ化して、同様の問い合わせが発生した際にAIが即座に回答できるようになりました。これにより、問い合わせ対応の効率化と従業員が働きやすい環境の提供を実現しています。
2.生成AIを使った専門技術検索システムを開発・利用|大成建設株式会社
大成建設株式会社は、セキュリティ対策が施された安全な環境下で、生成AIを利用した専門技術検索システムを開発しています。
これまで、各種技術の知識や知見を蓄積した社内書類の技術データ・資料を有効活用してきました。ただ、利用者が必要とする情報を的確に検索し信頼性の高い情報を抽出して活用するのに、多大な時間と労力を要しています。
そのため、セキュリティ対策が施された情報基盤を用い、信頼性の高い社内書類の技術データ・資料から専門性の高い質問に関連する情報を選別・抽出しています。生成AIが的確で正確な回答をスピーディーに提供できる専門技術検索システムを開発しました。
これにより、専門知識が必要な技術に関する質問に対して、信頼できる情報をすぐに得られます。
3.画像生成AI技術でリノベーション後のイメージを作成・提供|株式会社mign
株式会社mignは、建築・土木領域で先端技術を活用したソフトウェア・ハードウェア開発に取り組んでいる企業です。最近では、画像生成AIによってリノベーション後のイメージを即座に作成できるソリューションをリリースしました。
建築などの設計プロセスでは、設計者によるクライアントへのヒアリングをもとにイメージ画像などを作成し、フィードバックを受けて修正を重ねるのが一般的です。しかし、言葉で伝えたイメージと実際にできたイメージが異なる場合は手戻りが発生する課題があります。
そこで、画像生成AIの技術によってインタビューからイメージ作成の一連のプロセスを置き換えました。
具体的には、ユーザーがリノベーション前の画像をアップロードし、変更したい部屋の雰囲気や色などを文章で記載すると、イメージで変換された画像が生成されます。
リノベーション後のイメージを簡単に提供できることで、ユーザーの満足度を下げることなく、業務負担を減らせる好例です。
【小売業界】生成AIのビジネス活用事例3選
小売業界における生成AIのビジネス活用事例を3つ紹介します。
商品のマーケティングや店舗運営の効率化に貢献してくれる活用方法を詳しく解説します。
1.生成AIで商品の課題を分析・需要を予測|株式会社セブン&アイ・ホールディングス
出典:https://www.7andi.com/company/profile.html
小売業大手の株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、マーケティングの面で生成AIの活用に取り組んでいます。具体的には、マネジャーが適切な施策を打ち出すために、課題の分析や対策の検討に生成AIを活用し、業務効率化と施策の高度化を進めてきました。
例を挙げると、商品の課題を見つけるために「デイリー商品の品揃えの分類で課題点を教えてほしい」と生成AIに質問をします。豆腐売場の不振が判明したら、要因を深掘りし「対策を教えて」と問いかけると、品揃えや陳列場所の見直しなどのアクションを提案してもらえるのです。
これにより、分析に慣れていないマネジャーでも、素早くデータを分析し、施策を検討できるようになっています。
2.画像や動画・ナレーション・音楽を生成AIで制作|株式会社パルコ
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000093996.html
ファッションビルなどを運営する株式会社パルコは、生成AIを駆使した広告制作に取り組んでいます。
具体的には「HAPPY HOLIDAYSキャンペーン」という広告において、LA在住のトップクリエイターとタッグを組み、グラフィック・ムービー・ナレーション・音楽まで、すべてを最先端の生成AIで制作しました。
実際のモデル撮影は行わず、プロンプト(生成AIに対する指示)から構成しています。結果的に、人物から背景に至るまで、シャンパンピンクとグリーンの幻想的な世界観を作り上げました。動画ではいくつかの生成AI技術をミックスし、広がっていく不思議な空間を演出し、女性ナレーションや音楽も生成AIにて作成しています。
生成AIという最先端技術とトップクリエイターと共同して広告を制作する、チャレンジングな試みとなりました。
ファッションビルなどを運営する株式会社パルコは、生成AIを駆使した広告制作に取り組んでいます。
具体的には「HAPPY HOLIDAYSキャンペーン」という広告において、LA在住のトップクリエイターとタッグを組み、グラフィック・ムービー・ナレーション・音楽まで、すべてを最先端の生成AIで制作しました。
実際のモデル撮影は行わず、プロンプト(生成AIに対する指示)から構成しています。結果的に、人物から背景に至るまで、シャンパンピンクとグリーンの幻想的な世界観を作り上げました。動画ではいくつかの生成AI技術をミックスし、広がっていく不思議な空間を演出し、女性ナレーションや音楽も生成AIにて作成しています。
生成AIという最先端技術とトップクリエイターと共同して広告を制作する、チャレンジングな試みとなりました。
3.店長業務をサポートする生成AI搭載アシスタントでスピーディーな対応を実現|株式会社ファミリーマート
出典:https://www.family.co.jp/company/news_releases/2024/20240802_01.html
コンビニエンスストアチェーンの株式会社ファミリーマートは、店舗運営に必要な情報を提供する人型AIアシスタントを導入し、店長業務をサポートしています。人型AIアシスタントに生成AIを搭載し、コミュニケーション機能を高めつつ、業務マニュアルの音声検索を可能にしました。
従来、店舗運営に関する業務マニュアルは、必要に応じてストアコントローラー(店舗ごとに設置するコンピューター)で検索していましたが、店長不在時などは電話で問い合わせる必要がありました。そのため、生成AIの搭載により、各業務マニュアルの音声検索が可能となり、店舗オペレーションの負担軽減につながります。
また、割引やクーポン企画など過去の類似施策ごとに販売実績を確認できます。施策内容や過去の販売実績に応じた販売計画、売場づくりへの反映が可能です。
ファミリーマートは、人型AIアシスタントの導入店舗を拡大し、店舗の省力化とスピーディーな情報提供を売場づくりに活かす予定です。
【食品・飲料業界】生成AIのビジネス活用事例3選
食品・飲料業界における生成AIのビジネス活用事例を3つ紹介します。
デザインやマーケティングなどに関する生成AIの活用方法を詳しく紹介するため、参考にしてみてください。
1.生成AIによるブランド体験を提案|日本コカ・コーラ株式会社
出典:https://www.createrealmagic.com/
日本コカ・コーラ株式会社は、AI画像生成ツールを活用したプラットフォーム「Create Real Magic」を一般公開し、AI技術を活用した消費者との関係構築に成功しています。
Create Real Magicでは、利用者がボトルに貼り付けるロゴやボトル自体のデザインなど、クリエイティブなアート作品を作成できます。生成された画像の一部は、実際に屋外広告やソーシャルメディアアカウントで紹介されました。
日本コカ・コーラは、生成AIを用いて消費者に新しい体験を提供するアプローチに重点を置きつつ、消費者の注意を引き、ブランドの信頼と信用を築き上げています。
2.開発関連データの検索の手間を効率化|アサヒビール株式会社
出典:https://www.asahibeer.co.jp/news/2023/0727_2.html
アサヒビール株式会社は、日本マイクロソフト株式会社のAzure OpenAI Serviceが提供する生成AIを用いた社内情報検索システムを試験導入しています。
導入するシステムでは、社内で保有する膨大な資料やデータを一括で検索できます。生成AIが取り入れられており、要約された状態で情報を確認できるのが特徴です。
将来的には、アサヒグループ社内に点在している技術情報を集約・整理し、効率的に取得しやすくすることで、グループの知見を生かした商品開発の強化や業務効率化を目指しています。
3.マーケティング施策への活用で年間250時間もの作業時間削減|日清食品ホールディングス株式会社
出典:https://www.nissin.com/jp/ir/library/event/pdf/20240314_2.pdf
日清食品ホールディングス株式会社では、社員の業務効率を進めるため、対話型AI「NISSIN AI-chat」を開発しました。
全社員4,800人が業務で日常的に使えるように設計されており、情報収集や要約、文書作成、アイディア出しなど、幅広い用途で活用できます。
営業部門では導入当初から1人あたり年間250時間もの作業時間削減が見込まれており、全社的に導入した場合、2023年度は年間で32,591時間もの業務時間削減につながると期待されています。
【医療業界】生成AIのビジネス活用事例4選
医療業界における生成AIのビジネス活用事例を4つ紹介します。
病院内での業務効率化に役立つ活用事例を使い方や成果とともに解説します。
1.日本語大規模言語モデルの活用で作業時間を平均47%削減|東北大学病院
出典:https://www.hosp.tohoku.ac.jp/
日本電気株式会社(NEC)と東北大学病院は、医師の働き方改革に向けて、生成AIにおける日本語大規模言語モデル(LLM)を活用し、電子カルテなどの情報をもとに医療文書を自動作成する実証実験を実施しています。
実証実験では、NECの医療テキスト分析AIを活用し、電子カルテに記録された以下の情報を時系列に整理しました。
患者の症状
検査結果
経過
処方など
さらに、NECのLLMを活用し、治療経過の要約文章を自動で生成できるようになりました。生成された要約文章は、引用元である電子カルテの記載内容を関連付けて表示しているため、医師がエビデンスを効率的に確認できます。
これにより、紹介状や退院サマリなどに記載する要約文章を新規作成する場合と比較して、作成時間を平均47%削減できています。
2.入院患者の情報管理業務を5分で完了できる生成AIの開発|社会医療法人財団 石心会 川﨑幸病院
出典:https://aitechsolutions.co.jp/news/20240718/
社会医療法人財団 石心会 川﨑幸病院は、株式会社AI Tech Solutionsに、生成AIを活用した「退院サマリーシステム」の開発を依頼しました。これにより、医師や看護師が事務作業に費やす時間を大幅に短縮し、医療現場における人手不足の解消を狙っています。
退院サマリーは、入院患者の診断情報、入院経過などの情報が集約された重要な文書です。しかし、手作業で作成すると、入院患者の日々の経過記録情報から重要な情報を取捨選択するため、医師や看護師にとって大きな事務負担となります。
そのため、医師や看護師が作成した経過記録などを生成AIが要約し、退院サマリーを自動で作成する予定です。専用データベースの構築により院内独自用語にも対応し、退院サマリーの作成に必要な情報のみを生成AIが取捨選択します。
本システムの導入により、退院サマリー作成に要する業務時間を最大1/10に短縮できる見込みです。
3.患者への疾患説明に生成AIの利用を開始|大阪国際がんセンター
大阪国際がんセンターは、日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)などと連携し、乳がんの患者に対する「対話型疾患説明生成AI」の実運用を開始しました。
「対話型乳がん疾患説明生成AI」は、AIアバターと生成AIチャットボットを組み合わせた双方向型の会話システムです。患者は、受診前にQRコードからwebブラウザーにアクセスします。診療前の自由なタイミングで疾患の説明動画を視聴したり、疑問点をチャットボットへ質問したりすると、長時間の説明がなくても疾患と治療に対する理解を深められます。
これにより、説明と同意取得に要する時間の30%軽減を目指す予定です。
4.膨大な医療情報を効率的に見つけられる生成AIを導入|メイヨークリニック
出典:https://www.ai-souken.com/case/473
Mayo ClinicはGoogle Cloudと連携して、Googleの生成AIソフトウェアを活用し、医療業界の情報検索ワークフローを強化するための提携を発表しました。
医療業界では、患者情報や研究論文などの膨大な情報を効率的に管理し活用することが課題です。従来のシステムでは、複数の情報源を横断して必要な情報を見つけるのに時間がかかり、臨床現場での迅速な意思決定が困難でした。
そのため、Google Cloudが提供する「Generative AI App Builder」を採用し「Enterprise Search」を医療情報検索に活用します。これにより、求める情報にスピーディーにアクセスできるようになるのです。
導入後は、医療従事者が臨床試験データや患者記録などの情報に簡単にアクセスできます。患者ケアの質の向上や医療業務の効率化が期待できるでしょう。
【教育業界】生成AIのビジネス活用事例3選
教育業界における生成AIのビジネス活用事例を3つ紹介します。
生徒や学生の学習を楽にする生成AIの活用事例を詳しく解説します。
1.業務効率化や商品開発に向けた技術活用の検証|株式会社ベネッセホールディングス
出典:https://blog.benesse.ne.jp/bh/ja/news/management/2023/04/14_5969.html
株式会社ベネッセホールディングスは、教育・介護を中心としたサービスを提供しています。
社員が安全な環境でAIチャットサービスを検証できるよう、Microsoft Azure上のOpenAIを活用した社内AIチャット「Benesse GPT」を開発しました。これにより、セキュリティ対策がされた環境下での業務効率化への活用や、商品開発に向けた技術活用の検証などが可能です。
活用においてはセキュリティ面に配慮しており、入力した情報の2次利用をせず、外部に情報が漏洩しない仕様となっています。社員はインターネット上で、いつでもAIチャットサービスを使用できます。
今後は、AI活用においてさまざまな角度から議論し、サービス自体の検証も重ねながら、Benesse GPTを継続的にバージョンアップしていく予定です。
2.ChatGPTを活用して生徒への個別アドバイス|株式会社学研メソッド
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005223.000002535.html
株式会社学研メソッドは、生徒一人ひとりに最適な学習環境を提供するため、学研オリジナル学習システム(GDLS)にOpenAI社のChatGPTを活用したサービスのベータ版提供を開始する予定です。
特徴は、生徒の学習履歴や理解度の変化に基づいたメッセージを発信できる点です。ChatGPTを限定的に活用すると、各生徒に対して学習アドバイスを表示することで、生徒一人ひとりに適したフィードバックを与えられ、学習効果が高まります。
さらに、生徒が毎日ログインする習慣を促すことを目指しています。生徒一人ひとりに合わせたメッセージにより、学習への意欲を高められるでしょう。
3.学生の自主学習にChatGPTを利用|東洋大学
出典:https://www.toyo.ac.jp/toyo2024/
東洋大学情報連携学部は、全学生にGPT-4を使わせるためのAI利用教育システム「AI-MOP」を開発・導入しました。目的は、生成系AIを利用した自学自習を可能にして学生たちの教育効果を高める点です。また生成系AIのAPIをプログラミングで利用できるようにして、生成系AIを利用したシステム開発のスキルを学ばせることも目的としています。
AI-MOPでは、学生がChatGPTを利用して質問を解決したり、対話を繰り返して理解を深めたりできます。教員においても、学生の利用状況を追跡し、学習の進捗を確認できるのが特徴です。
これにより、AIを活用した新しい学習のやり方を試行錯誤できる環境を整えています。
【自治体・官公庁】生成AIのビジネス活用事例4選
自治体・官公庁における生成AIの活用事例を4つ紹介します。
文章の作成や単純作業の効率化を行った活用事例を詳しく解説します。
1.広報誌のターゲット像の選定への活用で業務の質向上|神戸市
出典:https://www.city.kobe.lg.jp/a57337/shise/koho/kouhoushi/index.html
神戸市では、2023年度初めから生成AIの試行利用を開始し、2024年2月から本格的な全庁利用を開始しました。広報紙の作成において、生成AIを活用してペルソナ分析やカスタマージャーニーマップを作成して、ユーザー目線に立った企画立案を実現しています。
例えば、新型コロナワクチン接種に関する広報活動のサービスデザイン検討に活用しています。導入時には、利用に慣れていない職員が大半を占めていたため、プロンプト事例集を提供し、自身の業務での利用をイメージしてもらえるよう工夫しました。
生成AIの活用により、作業時間の短縮や企画立案の内容充実などが叶えられ、業務の質が向上しています。
2.文章作成などへの活用で年間約1,800時間の業務量削減|都城市
出典:https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/site/kanko/
都城市では、事業者と共創してLGWAN(自治体間を相互につなげる行政専用のネットワーク)環境で利用できる生成AI利用サービス「自治体AI zevo」を開発し、全庁的に利用を開始しました。下記のような幅広い業務に生成AIを活用しています。
文章の作成・校正・要約
政策案やキャッチフレーズのアイデア出し
Excel関数生成やマクロ作成 など
文章作成に生成AIを活用することで、全庁的に年間約1,800時間の作業時間削減効果が見込まれています。
利用に関する横展開を実施するとともに、優れたプロンプト例を登録し、自治体間での利用促進も図っています。
3.生成AIとRPAの組み合わせで2週間かかる仕事が2日で完了|別府市
出典:https://www.city.beppu.oita.jp/
別府市では、生成AIの実証実験を経て、令和5年11月から本格運用を開始しました。文章案の作成支援やアイデア出しなど幅広く活用しています。また、生成AIとRPAを組み合わせて、業務効率化を目指しています。
具体例として、約2,600件の市民アンケートの内容を分類する作業では、職員一人で2週間程度かかっていました。しかし、生成AIとRPAの活用により2日間程度に短縮できています。
導入に際しては、利用上の注意点を必要最低限の3点のみに絞り、遵守率を高めるとともに利用のハードルを軽減しました。また、産官学で連携し、別府市固有のデータを使って正確な情報を回答する生成AI開発にも取り組んでいます。
今後は、勉強会を開催し効果的な利用方法の周知や利用者スキルの向上を図っていく予定です。
4.生成AIによるコード生成により1年間で約66時間の業務量削減|湖西市
出典:https://www.city.kosai.shizuoka.jp/kosai_saiko/index.html
湖西市では、用途・機能別に複数の生成AI製品を導入・活用しています。SNSへの投稿文章生成をはじめ、システム調達仕様書案の作成や水道スマートメーターデータ取得状況の確認作業を自動化し、作業時間や経費を削減しています。
コード生成への活用では、プログラミング未経験の職員が、水道スマートメーターデータ取得エラー時の再送信を自動化するコードを生成AIで出力し、正確な送信状況を自動で確認する仕組みを確立しました。
これにより、1年間で約66時間の作業時間を削減できています。職員が手動で確認する必要がなくなったため、作業負担の軽減とデータ取得の正確性向上を実現しています。
【活用事例から学ぶ】生成AIをうまく活用するための2つのポイント
生成AIをうまく活用するために、下記の点を押さえておきましょう。
想定する回答を出力してもらい、業務上の課題を解決するためにも参考にしましょう。
1.AIの特徴を理解して自社の業務に活用する
生成AIを業務に取り入れる際、まずはその特徴を理解し、自社の課題解決に適したジャンルのAIを選びましょう。例えば、生成AIには下記のようなさまざまなタイプがあります。
文章生成型 | 入力されたテキスト(プロンプト)に基づいて文章を生成してくれる 要約や記事作成などのタスク処理も可能 |
画像生成型 | プロンプトからオリジナル画像を生成してくれる |
動画生成型 | テキストや画像などをもとに、指示にあった新たな動画を作成できる |
音声生成型 | イントネーション・感情・アクセントなどのニュアンスを学習することによって、人間の話し声と区別がつかない声の生成を実現 |
このように、AIにはそれぞれ得意分野があるため、業務内容に合わせて適切なAIを選んでください。
例を挙げると、広告文章の作成であれば会話型の文章生成AIを、イメージ画像の生成には画像生成AIを活用するなど、課題に適したAIを使いましょう。
詳しい種類を知りたい方は、以下記事をご覧ください。
■生成AIの種類を一覧で紹介!特徴・仕組み・できることも徹底解説
2.明確で具体的な指示を出す
生成AIに複雑なタスクを依頼する際は、明確な回答を得るためのプロンプト(生成AIに対する命令や指令)が重要です。抽象的な指示では求める回答が得られない可能性が高いためです。
プロンプトを作成する際は、下記の点を意識しましょう。
役割を与える
タスクを明確かつ詳細に伝える
制約条件を与える
まずは目的を明確にし、AIに与える役割を指定します。どのような立場で回答してほしいのかを伝えると、状況にあった適切な回答が得られるでしょう。
次に、タスクの内容を細かく伝えましょう。「文章を要約してほしい」「このデータを分析してほしい」など、具体的な作業内容を指示します。さらに、文字数制限や言葉遣いなどの制約条件も加えることで、求める結果に近づけられます。
効果的なプロンプトの書き方について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
■プロンプトの書き方で差をつける!ChatGPTを効果的に使うコツを紹介
生成AIを活用するときの3つの注意点
生成AIは業務効率化や生産性向上などさまざまなメリットがありますが、導入時には下記の点に注意が必要です。
本項では、生成AIを活用する際の3つの注意点と対策を解説します。
1.著作権などの権利侵害に注意する
生成AIが生み出したコンテンツを商用利用する際は、著作権や商標権、パブリシティ権など、さまざまな法的権利への配慮が欠かせません。たとえAIサービス提供元が「商用利用可能」と謳っていても、生成されたコンテンツが第三者の権利を侵害しないことまでは保証されていないのです。
ネット上の情報を利用する場合と同様、AIが生成した成果物についても各種権利の侵害リスクを認識しておくことが重要です。
また、生成物に対する著作権を確保したい場合は、人間が手を加えるか、自社の作品を大量に学習させたモデルを使用するなどの対策が必要になります。
AIによる生成物をそのまま利用するのではなく、必ず人間の目でチェックを行い、権利侵害の可能性がないかを確認しましょう。
2.正確性や妥当性などは人間がチェックする
生成AIは事実と異なる情報を生み出す場合があります。これを「ハルシネーション(幻覚)」と言います。正確なデータを用いた学習でも、虚偽の情報が生成されるケースもあります。特に、生成AIが作り出す文章は、説得力があるため、誤情報が紛れ込みやすいのが現状です。
そのため、数値データや専門用語の定義、調査結果の引用など、客観的事実に関わる部分は入念にチェックする必要があります。
加えて、倫理的に問題のある表現が含まれていないかも確認しましょう。
3.機密情報が漏れない対策を取る
生成AIを利用する際には、機密情報が外部に流出する対策も取りましょう。AIに入力した情報は、学習データとして取り込まれ、ほかのユーザーからの質問対応に転用される可能性があるためです。
機密性の高い情報をAIに与える際は、学習機能を無効化できるサービスを選ぶか、オプトアウト設定で学習対象から除外するなどの対策が不可欠です。
ただし、すべてのサービス提供者がオプトアウト機能を用意しているわけではなく、提供されていても一定の条件が求められるケースもあるため、あらかじめ確認してください。
社内でのAI活用ルールを定め、機密情報の管理を徹底することも重要です。「顧客情報は生成AIに入力しない」などのルールを設けましょう。
■関連記事:ChatGPTは企業でも安心して使える?セキュリティ対策・情報漏洩対策方法を徹底解説
【5Step】生成AIの活用を成功させる流れ
生成AIの活用を成功するためには、下記のような流れで導入しましょう。
本項では、生成AIの活用を成功させるための5つのステップを解説します。
【Step.1】現状の業務における課題を明確にする
まずは自社の業務内容を見つめ直し、どのような課題を抱えているのかを明らかにしましょう。「煩雑な社内業務が多いのか」「顧客対応に時間を取られているのか」など、現状の問題点を洗い出します。
課題を明確化することで、生成AIの活用方針を定めやすくなります。
【Step.2】課題にあった生成AIツールを選ぶ
課題が明らかになったら、解決に適した生成AIツールを探します。汎用性の高いChatGPTのような対話型AIや、文章生成に特化したClaudeといったツールが選択肢の一つです。
具体的な課題解決を目指すなら、特定の業務に特化したAI機能を備えたツールの導入も検討しましょう。
【Step.3】業務の一部で生成AIを活用する
生成AIは、すぐに本格導入するのではなく、業務の一部で生成AIの活用を始めてみましょう。試験的に導入すると「抱えている課題を解決できそうか」がわかるためです。AIが得意とする領域から着手し、徐々に適用範囲を広げてください。
また、チームで活用する際にも、業務の一部から始めることで、従業員の心理的な抵抗感を和らげられるでしょう。
【Step.4】複雑なタスクやほかの領域で生成AIを活用する
一部の業務でAI活用の効果が確認できたら、複雑なタスクや、ほかの業務領域への展開を図ります。AIの支援を受けながら、より高度な問題解決に挑戦してみましょう。
生成AIは単純作業の自動化だけでなく、専門的な分析や創造的なアイデア出しなど、幅広い分野で活用できます。あらゆる業務で生成AIを活用できれば、組織全体の生産性を高められるでしょう。
【Step.5】効果をもとに活用方法を改善する
生成AIを活用し始めた後は、得られた成果をもとに、指示の出し方や活用方法の改善を継続的に行いましょう。
「どのようなプロンプトを与えると良い結果が得られるのか」「社員が対応するのはどこまでにするべきか」などを確認します。また「どのくらいの業務時間を削減できたのか」といった効果も把握しておくようにしましょう。
PDCAサイクルを回しながら、自社にあった生成AI活用の方法を見つけてください。
生成AIの活用事例を参考にして、自身の業務に活かそう
生成AIは、IT・Web業界や金融業界、食品医療業界など、さまざまな業種で活用できます。
また、下記のように多種多様な用途で業務効率化が可能です。
顧客サポート
広告文章・クリエイティブを作成
設計案の作成
ロボットの制御
業務効率化のアドバイス
社内情報の検索
需要の予測
ターゲット像の分析 など
このように、生成AIにより、抱えている課題を解決でき、効率的に業務を進められるようになるでしょう。生成AIの特徴を踏まえながら、活用してください。
しかし、数多くの生成AIツールの中から、自社に適したものを選び、効果的に使うのは時間がかかります。
そのため「業務を効率化したい」「業務上の課題を解決したいが、どのツールを選べばよいかわからない」と悩んでいる方にはAI議事録作成ツール『Rimo Voice』をおすすめします。
『Rimo Voice』は、Web会議や動画の音声をAIが自動で文字起こし・要約するツールで、1時間分の音声をわずか5分で議事録化できます。
会議や打ち合わせなど、さまざまな場面で活用できるため、今まで時間のかかっていた文字起こしなどを効率化できます。業務の工数を50%削減できたという声もあり、効果を実感できるでしょう。
議事録作成の手間を軽減し、業務改善を目指す方は、無料トライアルから利用できるため、ぜひ『Rimo Voice』をお試しください。
最終更新日: 2024 / 10 / 7
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