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請求業務を効率化する5つの方法|今日から始める手順と進め方も解説

月末が近づくたびに、請求書の作成に追われていませんか。
「取引先ごとに金額や項目が違って、毎回の入力に時間がかかる」
「手作業の転記でミスが出ないか、いつも不安がつきまとう」
「やり方が自分の頭のなかにしかなく、休むに休めない」
請求業務にこうした負担を感じている方は、少なくないのではないでしょうか。件数が多い会社ほど月末に作業が集中し、残業やミスの温床になりがちです。
そのためこの記事では、請求業務の流れとよくある課題を整理したうえで、効率化する5つの方法を比較しながら解説します。あわせて、今日から始められる4つの手順と、失敗しない進め方も紹介します。
読み終えるころには、自社のどの工程から手をつければよいかが具体的に見えてくるはずです。
請求業務が「大変」になる理由と効率化の全体像
請求業務の効率化を考えるには、まず「どの工程があるか」と「どこに負担が集中しているか」を知ることが出発点になります。ここでは業務の全体像と、効率化の前に押さえたい考え方を整理します。
請求業務が大変になる理由は、工程が多く、そのほとんどが手作業と締め切りに縛られている点にあります。ひとつの請求書を出すまでに、いくつもの確認と入力が積み重なります。
請求業務の一般的な流れ(見積〜作成〜送付〜入金確認〜消込〜督促)
請求業務は、大きく次の6つの工程で成り立っています。
見積・受注内容の確認:契約や発注書をもとに、請求する金額・項目・数量を確認する
請求書の作成:取引先ごとのフォーマットに、金額・明細・支払期日などを入力する
発行・送付:作成した請求書を印刷して郵送する、またはメール・電子データで送る
入金確認:期日どおりに入金があったか、通帳や口座明細で照合する
消込(けしこみ):入金と請求データを突き合わせ、支払い済みの請求を帳簿上で消し込む
督促:入金が遅れている取引先に、支払いのお願いを連絡する
これらは一連の流れでつながっているため、どこか一つが滞ると後ろの工程まで遅れます。特に作成・送付・入金確認は件数の影響を強く受け、取引先が増えるほど負担が膨らんでいきます。
まずは自社のどの工程に時間がかかっているかを、この流れに沿って照らし合わせてみてください。
効率化の前に押さえる3つの考え方(工程の見える化・標準化・自動化)
いきなりツールを導入する前に、効率化には順番があります。押さえておきたい考え方は、次の3つです。
工程の見える化:誰が・どの工程に・どれくらい時間をかけているかを書き出す。ムダやボトルネックは、見えるようにして初めて手を打てる
標準化:担当者ごとにバラバラなやり方や書式をそろえる。標準化しておくと、後で自動化やツール導入がしやすくなる
自動化:見える化と標準化が済んだ作業のうち、繰り返しの多い部分を仕組みに任せる
この3つは「見える化→標準化→自動化」の順に進めるのがおすすめです。順番を飛ばして自動化から入ると、ムダな工程まで自動化してしまい、かえって複雑になることがあります。請求業務にかぎらず、業務改善全般に共通する進め方でもあります。
自社の請求業務にとどまらず、業務全体のムダを洗い出す視点を持ちたい場合は、次の記事もあわせて参考になります。
関連記事:業務効率化のアイデア13選|今すぐ使えるツールと進め方【2026年版】
請求業務でよくある5つの課題
効率化の方法に入る前に、多くの会社に共通する請求業務の課題を確認しておきます。自社に当てはまるものを見つけることで、優先して手を打つべき工程が見えてきます。ここでは代表的な5つの課題を取り上げます。
作成・計算に時間がかかり月末に負荷が集中する
請求書は、取引先ごとに金額・項目・数量・支払条件が異なります。そのため、テンプレートへの手入力や電卓での計算に、一件ずつ時間を取られてしまいます。
とくに月末や締め日の前後は、複数の取引先の請求書をまとめて作る必要があり、作業が一気に集中します。少人数の経理では、この時期だけ残業が常態化しているという声も珍しくありません。
手作業の転記・計算でミスや請求漏れが起きる
金額や宛先を手で転記していると、桁の間違いや宛先の取り違えといったミスが避けられません。請求漏れが起きれば入金が遅れ、二重請求をすれば取引先の信頼を損ないます。
さらに、ミスが見つかると訂正・再発行のやり取りが発生し、そのぶん工数が増えます。ミスそのものだけでなく、後始末の時間まで含めて負担になる点が厄介です。
やり方が担当者しかわからず属人化する
長く同じ人が担当していると、請求のやり方や取引先ごとの細かいルールが、その人の頭のなかだけに蓄積されがちです。この状態を属人化と呼びます。
属人化が進むと、担当者が休んだり退職したりしたときに業務が止まってしまいます。引き継ぎにも時間がかかり、「あの人しかできない」状態が組織のリスクになります。
印刷・郵送・保管にコストと手間がかかる
紙の請求書を使っている場合、印刷・封入・切手貼り・投函という一連の作業が毎月発生します。件数が多いと、この単純作業だけで半日以上かかることもあります。
郵送には切手代や封筒代といった実費もかかります。加えて、控えの紙をファイリングして保管するスペースや、過去分を探し出す手間も見過ごせません。テレワーク中でも、この作業のためだけに出社が必要になるケースもあります。
入金確認・消込・督促に追われる
請求書を送った後も、業務は終わりません。期日どおりに入金があったかを口座明細と照合し、支払い済みの請求を帳簿で消し込む必要があります。
取引先が多いほど、この照合作業は煩雑になります。入金が遅れている取引先には督促の連絡も必要で、言いにくい連絡が精神的な負担になることもあります。これらに共通するのは、件数が増えるほど手作業では回らなくなるという点です。
請求業務を効率化する5つの方法
ここからは、請求業務を効率化する具体的な方法を5つ紹介します。それぞれ手軽さ・効果・コスト・向いている場面が異なるため、まず全体像を表で押さえてから、自社に合うものを選んでいきましょう。
方法 | 手軽さ | 効果 | コスト | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|
1. 業務フローの見直し・標準化 | 高い | 中 | 低い | まず現状のムダを洗い出したいとき |
2. Excel・テンプレートで自動化 | 中〜高 | 中 | 低い | 件数が少なく、システムはまだ早いとき |
3. ペーパーレス化・電子化 | 中 | 中〜高 | 中 | 印刷・郵送・保管の負担を減らしたいとき |
4. 請求管理システムの導入 | 中〜低 | 高い | 中〜高 | 作成から消込まで一連を自動化したいとき |
5. 請求代行へのアウトソース | 中 | 高い | 高い | 担当者をコア業務に集中させたいとき |
5つの方法は、どれか一つだけを選ぶものではありません。「まずフローを見直し、次に電子化する」というように、段階的に組み合わせるのが現実的です。それでは、一つずつ見ていきましょう。
方法1|業務フローを見直して標準化する
最初の一歩は、コストをかけずにできる業務フローの見直しです。今のやり方に無駄な工程がないかを洗い出し、書式やルールをそろえるところから始めます。
具体的には、次のような見直しが効果的です。
不要な工程の削除:形だけ残っている承認や、二重チェックになっている確認を整理する
テンプレートの統一:取引先ごとにバラバラな請求書の書式を、共通フォーマットにそろえる
承認フローの簡略化:承認者や手順を見直し、必要以上に多い承認ステップを減らす
フローの見直しは、ツール導入の前提にもなります。ムダを残したまま自動化すると、複雑さをそのまま仕組みに持ち込んでしまうためです。まずは現状を整えることが、後の効率化の土台になります。
方法2|Excel・テンプレートで作成と計算を自動化する
請求件数がそれほど多くない場合は、Excelやスプレッドシートのテンプレート化から始めるのも有効です。関数を組んでおけば、金額の合計や消費税の計算を自動化できます。
たとえば、単価と数量を入力すると小計・消費税・合計が自動で計算される表を作っておけば、手計算のミスを大きく減らせます。取引先の情報をあらかじめ登録しておけば、毎回の入力の手間も省けます。
ただし、Excel運用は件数が増えると限界が来ます。ファイルの管理が煩雑になったり、入金確認や消込までは自動化しにくかったりするためです。まず手元でできる第一歩として位置づけるのがよいでしょう。
方法3|ペーパーレス化して発行・送付・保管を電子化する
印刷・郵送・保管の負担が大きい場合は、請求書のペーパーレス化が効果的です。請求書をPDFなどの電子データで作成し、メールや電子送付で届ける形に切り替えます。
ペーパーレス化には、次のようなメリットがあります。
コスト削減:切手代・封筒代・印刷代といった郵送の実費がなくなる
時間短縮:封入・投函の作業が不要になり、送付までのリードタイムが縮む
保管の効率化:紙のファイリングが不要になり、過去分の検索もしやすくなる
なお電子化を進める際は、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応もあわせて確認が必要です。制度の詳細は、後述の「制度対応」の項でも触れます。テレワーク環境でも請求業務を回しやすくなる点で、電子化は多くの会社に効果が見込める方法です。
方法4|請求管理システムを導入して一連の工程を自動化する
作成から入金確認・消込までを一気に効率化したい場合は、請求管理システムの導入が中心的な選択肢になります。請求書の作成・発行・送付・入金消込までを一つの仕組みで自動化できます。
システム導入の主な効果は、次のとおりです。
作成の自動化:登録した取引先や契約情報から、請求書を自動で作成できる
送付の自動化:メール送付や郵送代行を組み合わせ、送付作業を仕組みに任せられる
消込の自動化:入金データと請求データを自動で突き合わせ、消込の手間を減らせる
一方で、システム導入には月額のコストがかかり、既存の業務フローとの調整も必要です。自社の請求パターンや会計ソフトとの連携可否を、事前に確認しておくと安心です。
どのツールを選ぶか迷う場合は、業務効率化ツールを幅広く比較した次の記事も参考になります。
関連記事:【2026年版】業務効率化ツール23選を比較!無料で使えるアプリや料金も
方法5|請求代行サービスにアウトソースする
請求業務そのものを外部に任せたい場合は、請求代行サービスへのアウトソースという方法があります。請求書の発行・送付・入金確認・督促までを外部の専門会社に委託できます。
アウトソースの利点は、担当者を単純作業から解放し、確認や折衝といったコア業務に集中させられる点です。未回収リスクを代行会社が引き受けるサービスもあり、督促の精神的な負担を減らせる場合もあります。
ただし、委託にはコストがかかり、自社に業務ノウハウが残りにくいという面もあります。件数や委託範囲によって費用対効果が変わるため、どこまでを任せるかを見極めることが大切です。
効率化しやすい工程はどこから?優先順位の付け方
5つの方法がわかっても、「結局どこから手をつければいいのか」で迷う方は多いはずです。ここでは、効率化の効果が出やすい工程の見極め方を整理します。
限られた時間で成果を出すには、すべてを一度に変えようとせず、効果の大きい工程から着手するのが鉄則です。
まず「手作業が多く・件数が多い工程」から着手する
優先順位を決める基準はシンプルです。手作業が多く、かつ件数が多い工程ほど、効率化したときの効果が大きくなります。
たとえば、毎月100件の請求書を手入力しているなら、作成工程の自動化は大きな時短につながります。逆に、月に数件しかない工程を効率化しても、削減できる時間はわずかです。
工程ごとに「1件あたりの作業時間 × 月間件数」を出してみると、どこがボトルネックかが数字で見えてきます。この数字は、後述する社内での稟議や、上長への説明の根拠としても使えます。
制度対応(インボイス制度・電子帳簿保存法)とあわせて進める
請求業務の効率化は、制度対応と切り離せません。インボイス制度と電子帳簿保存法は、いずれも請求書の記載事項や保存方法に関わるためです。
インボイス制度:適格請求書に必要な記載事項(登録番号・適用税率・税額など)を満たす必要がある
電子帳簿保存法:電子取引でやり取りした請求書は、一定の要件を満たして電子データで保存する必要がある
効率化のためにツールを導入するなら、これらの制度に対応した仕組みを選ぶと、対応と効率化を同時に進められます。制度の内容は改正されることがあるため、最新情報は公的機関の一次情報で確認してください(※2026年8月時点)。
請求業務の効率化を進める4ステップ
方法と優先順位がわかったら、実際に効率化を進める手順に落とし込みます。ここでは、無理なく着手できる4つのステップを紹介します。順番に進めることで、途中で頓挫しにくくなります。

ステップ1|現状の工程とかかる時間を洗い出す
最初にやるべきは、今の請求業務を「見える化」することです。どの工程に・誰が・どれくらい時間をかけているかを書き出します。
このとき、工程ごとの件数と1件あたりの作業時間もあわせてメモしておくと、後で優先順位をつけやすくなります。頭のなかにある業務を一度すべて紙やシートに出すことが、改善の出発点です。
ステップ2|削減できるムダと自動化できる作業を切り分ける
洗い出した工程を、3つに仕分けします。仕分けの視点は次のとおりです。
なくせる作業:形だけの承認や二重チェックなど、やめても支障がない工程
自動化できる作業:計算・転記・消込など、繰り返しが多くルール化しやすい工程
人が担うべき作業:金額の妥当性の判断や、取引先との折衝など、人の確認が必要な工程
この切り分けによって、「どこをツールに任せ、どこを人が担うか」がはっきりします。すべてを自動化しようとせず、人が担うべき仕事を残す発想が、現実的な効率化につながります。
ステップ3|ツール・サービスを選ぶ(選定の3つの軸)
自動化する範囲が決まったら、ツールやサービスを選びます。選定でつまずかないために、次の3つの軸で比較するのがおすすめです。
必要な機能があるか:自社が自動化したい工程(作成・送付・消込など)に対応しているか
使いやすいか:ITに不慣れなメンバーでも操作できるか、サポート体制は十分か
制度に対応しているか:インボイス制度・電子帳簿保存法に対応した仕組みか
多機能なツールほどよいとは限りません。自社の課題に合った機能を過不足なく備えているかを基準に選ぶと、導入後のミスマッチを防げます。
ステップ4|小さく始めて定着させる(形骸化させない工夫)
ツールを選んだら、いきなり全社・全工程に広げず、小さく始めるのが成功のコツです。まずは一部の取引先や一つの工程から試し、うまくいけば範囲を広げていきます。
ここで見落としがちなのが、「導入したのに使われなくなる」問題です。ツールが定着しない会社には、いくつかの共通点があります。
推進役がいない:先導する人が決まっておらず、負担が発起人一人に集中してしまう
主要な利用者が抜けた:よく使っていたメンバーが異動・退職して使われなくなった
目的の業務が終わった:導入のきっかけになった案件が終わり、利用が止まった
このうち推進役の不在は、導入前に「誰が推進するか」を決めておくだけで防げます。ツールを入れることよりも、使い続けられる体制をつくることが、効率化を定着させる鍵になります。
請求業務の効率化から広げる「バックオフィス全体の自動化」
請求業務の効率化に取り組むと、同じ悩みがほかの業務にもあることに気づく方は多いはずです。ここでは、請求業務で得た「定型作業を仕組みに任せる」という発想を、バックオフィス全体へ広げる視点を紹介します。
定型作業の自動化という発想は他の業務にも応用できる
請求業務の効率化で見えてくるのは、「繰り返しの多い定型作業ほど自動化の効果が大きい」という原則です。この原則は、経理や総務まわりのほかの業務にもそのまま当てはまります。
効率化には、段階に応じた3つの見方があります。
時短:まずは目の前の作業時間を減らす。人件費と削減時間を比べれば、投資効果を判断しやすい
情報資産の活用:蓄積した書類やデータを、必要なときに検索して使える状態にする
AIエージェント活用:正確なデータを土台に、AIが作業の一部を代わりに進める段階へ広げる
自社がどの段階にいるかによって、次の一手は変わります。まずは時短から入り、少しずつ情報の活用や自動化へと広げていくのが現実的です。AIを使った業務効率化の全体像を知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:AIで業務効率化する方法は?成功事例や導入メリット、注意点を解説
会議・打ち合わせで発生する作業も自動化できる
定型作業の自動化という視点で見落とされがちなのが、会議・打ち合わせのあとに発生する一連の作業です。会議そのものより、その後の処理に時間を取られている方は少なくありません。
具体的には、会議のあとに次のような工程が続きます。
話した内容を議事録にまとめる
決まったことから「やるべきこと(タスク)」を洗い出す
タスクをもとに資料やメールの下書きを作る
まとめた内容を関係者に共有する
こうした会議後の作業は、請求業務と同じく繰り返しの多い定型作業です。近年は、この工程をAIに任せる動きが広がっています。
Rimo Actionsも、その一つです。会議にAIが参加し、話した内容から議事録の作成やタスクの抽出、資料の下書き作成までを支援します。
たとえば、会議中にホワイトボードをカメラに映したところ、その内容からタスク表(Excel形式)が自動で作られたという活用例もあります。会議で話した内容が、そのまま成果物の形で出てくるイメージです。
ただし、注意したい線引きもあります。Rimoは請求書の発行や入金消込そのものを行う請求管理ツールではありません。あくまで「会議後に発生する作業(議事録・タスク・資料・共有)」を自動化する役割です。
会議後の作業に時間を取られている場合には、こうした自動化の選択肢も候補に入れられます。
会議業務にかぎらず、AIエージェントを自社の業務にどう使えるかを具体的に知りたい方は、次の記事も参考になります。
関連記事:AIエージェントの活用例12選|自社で使える業務がわかる【2026年版】
請求業務を効率化するときの3つの注意点
最後に、効率化を進めるうえで押さえておきたい注意点を3つ紹介します。せっかくの取り組みを無駄にしないために、着手前に確認しておきましょう。
制度・ルールへの適合を最優先で確認する
効率化のためにやり方を変える際は、法令や社内ルールへの適合を最優先で確認します。インボイス制度や電子帳簿保存法の要件を満たさない方法では、後から対応をやり直すことになりかねません。
ツールを選ぶ場合も、制度に対応した仕組みかを事前にチェックしてください。制度は改正されることがあるため、判断に迷うときは税理士や公的機関の一次情報にあたるのが確実です(※2026年8月時点)。
セキュリティと個人情報・取引情報の取り扱いに配慮する
請求書には、取引先名・金額・口座情報といった重要な情報が含まれます。電子化やツール導入を進める際は、これらの情報をどう守るかにも配慮が必要です。
アクセス権限の管理:誰がどのデータを見られるかを整理し、必要な範囲に限定する
保管場所の安全性:データの保管先が、暗号化などのセキュリティ対策を備えているかを確認する
取引先への配慮:送付方法を変える場合は、事前に取引先へ案内し、了承を得る
効率化とセキュリティは、どちらかを犠牲にするものではありません。両立できる仕組みを選ぶことが、長く使える体制につながります。
「入れて終わり」にしない(推進役を先に決める)
ツールやサービスを導入しても、使われなければ効果は出ません。前述のとおり、定着しない大きな要因は推進役の不在にあります。
導入を決めたら、「誰が旗を振り、社内に広げていくか」を先に決めておきましょう。推進役が運用ルールを整え、困ったときの相談窓口になることで、ツールは現場に根づいていきます。
導入そのものをゴールにせず、使い続けられる状態づくりまでを計画に含めることが大切です。
請求業務の効率化に関するよくある質問
最後に、請求業務の効率化についてよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 請求業務の効率化は何から始めればいいですか?
まずは現状の「見える化」から始めるのがおすすめです。どの工程に・どれくらい時間がかかっているかを書き出すと、効果の大きいボトルネックが見えてきます。
いきなりツールを導入するのではなく、ムダな工程をなくす・書式をそろえるといった手元の改善から着手すると、失敗しにくくなります。
Q. コストをかけずに効率化する方法はありますか?
あります。次のような取り組みは、費用をほとんどかけずに始められます。
業務フローを見直して、不要な工程やムダな承認を減らす
請求書の書式を共通テンプレートに統一する
Excelやスプレッドシートに関数を組み、計算を自動化する
これらは効果が中程度でも、着手のハードルが低いのが利点です。まず手元でできることから始め、限界を感じたらツール導入を検討する流れがおすすめです。
Q. 請求管理システムと請求代行サービスはどちらがおすすめですか?
どちらがよいかは、自社の状況によって変わります。ノウハウを社内に残しつつ自動化したいなら請求管理システム、担当者をコア業務に集中させたいなら請求代行サービスが向いています。
コストや委託範囲によって費用対効果が変わるため、まず「自動化したい工程」と「人が担うべき工程」を切り分けたうえで判断するとよいでしょう。
Q. インボイス制度・電子帳簿保存法に対応しながら効率化できますか?
できます。むしろ、制度対応と効率化はあわせて進めるのが効率的です。制度に対応した請求管理システムや電子化の仕組みを選べば、要件を満たしながら作業も自動化できます。
制度の要件は改正されることがあるため、導入前に対応状況を確認し、最新情報は国税庁など公的機関の一次情報でチェックしてください(※2026年8月時点)。
まとめ|自社の請求業務は「工程の見える化」から効率化できる
請求業務の効率化は、いきなりツールを導入することではなく、まず自社の工程を見える化するところから始まります。見積から作成・送付・入金確認・消込・督促までの流れを書き出し、手作業が多く件数の多い工程から手をつけるのが、効果を出す近道です。
効率化の方法は、フローの見直し・Excel活用・ペーパーレス化・システム導入・請求代行の5つがあります。これらは段階的に組み合わせられるため、自社の課題と予算に合わせて選び、小さく始めて定着させることが大切です。
制度対応やセキュリティ、推進役の設置まで含めて計画すれば、「入れて終わり」を避けられます。
なお、請求業務の効率化で得た「定型作業は仕組みに任せる」という発想は、会議後の議事録作成やタスク整理といった別の業務にも応用できます。
会議のあとの作業に時間を取られていると感じる場合は、議事録づくりやタスク整理を自動化するAIの活用もあわせて検討してみてはいかがでしょうか。
まずは今日、自社の請求業務の工程を書き出すところから始めてみましょう。
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